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【2025年度版】製造業の営業・マーケティング手法12選"モノを売るコツ"

こんにちは。営業製作所です!
製造業の営業やマーケティングに携わる方の中には、

  • 「展示会や人脈ばかりで、もっと効率的な方法を探している」

  • 「オンライン施策って本当に成果につながるの?」

  • 「製品・技術力には自信があるのに、うまくアピールできていない気がする」

といったお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、製造業の営業・マーケティング手法12個を効果的な施策と導入のポイントを整理してみたいと思います。


製造業の営業・マーケティング手法

製造業の営業と言えば、展示会出展電話・訪問など、伝統的な対面アプローチをイメージされる方も多いですよね。もちろん、そうした手法もまだまだ有効な部分があります。ですが、近年ではインターネットデジタルツールを活用した方法も急速に普及し、企業によっては「新しいマーケティング施策を導入してみたい」という声が増えています。


製造業の営業・マーケティング手法は、大きく分けて2つのタイプに分類することができます。

  1. 「待ち(プル)」型:顧客からのお問い合わせや情報収集など、「自然な流れ」で見込み客を集める手法

  2. 「攻め(プッシュ)」型:自社から積極的に外部へ働きかけ、顧客獲得するを手法

実際の現場では、この2つをうまく組み合わせることで、継続的に成果を伸ばしやすくなります。

1.「待ち(プル)」型【製造業の営業・マーケティング手法】

1-1. プル型とは?

「プル型(待ち型)」とは、見込み客の方からアクセスしてもらう仕組みを作る営業・マーケティング手法を指します。

①ネット広告

ネット広告と聞くと難しいイメージがありますが、Webサイト閲覧時に表示されるバナー広告や、YouTube視聴中に流れる動画広告もネット広告に含まれます。数万円から始めることができる上、「何人に広告を見てもらえたのか」「広告経由で何人が資料請求してきたのか」といった数値を算出できる点がメリットです。また、年齢や地域、興味関心から絞って(ターゲティング)広告配信できるため、広告予算の無駄を最小化できます。デメリットとして、広告を出す限り費用がかかり続ける点や、広告管理画面に慣れるまで時間がかかる点が挙げられます。

②チラシ広告
チラシ広告は、チラシを作って、特定の地域の個人宅・事業所のポストに投函する広告です。柔軟にデザインできる上、紙の質やチラシの形にこだわることで、より記憶に残りやすくなります。ネット広告のように効果測定が難しい点やチラシの制作・印刷に費用がかかる点がデメリットです。

③セミナー
セミナーは、参加者を募り、プレゼンテーションのような形式で実施します。一度に複数人に対して情報提供できるため、営業効率が良い点がメリットです。受講者側は、1対1の営業と比べて、「売りつけられるかもしれない」という不安もなく、気軽に参加できます。セミナー後に、参加者とコミュニケーションを取ることで、すぐの受注に至らなくとも、新しい関係性が構築できる点もメリットです。一方、セミナーの企画やプレゼン資料の作成、集客、セミナー会場の確保など準備に膨大な工数がかかる点がデメリットです。

④新聞広告
新聞広告はその名の通り、新聞の紙面に広告を掲載する営業手法です。新聞通信調査会によると、60代以上の約8割が新聞を購読していることが分かります。

出典:メディアに関する全国世論調査|新聞通信調査会

⑤展示会
展示会に出店し、来場者に向けて営業する手法です。展示会ごとにテーマが決まっているかつ、展示会には業界関係者しか参加しないため、優良な見込み顧客と会話できます。

⑥紹介
既存の顧客や知り合いから取引先を紹介してもらう営業手法です。「信頼できる◯◯さんの紹介なら」と、初めから安心感があるため、相手も聞く姿勢になっており、受注につながりやすい点がメリットです。

「プル型」あくまで「お客さま側のニーズやタイミング」をベースにしているため、過剰な売り込み感が少なく、長期的な関係を築きやすいのが特徴です。

1-2. プル型活用のメリット

  • ニーズの高い見込み客と効率的に繋がりやすい

  • 無理な営業が少なくなるため、お互いにストレスが減る

  • 長期的なファンづくりにつながり、リピート受注口コミ紹介も期待できる

1-3. 製造業でプル型を成功させるポイント

  • ターゲットを明確にする:業種・担当部署・課題などを絞り込み、その人たちが欲しい情報を提供する

  • 情報の一元管理:問い合わせフォームや展示会で得た情報を、社内全体で共有し、フォローを徹底する

2.「攻め(プッシュ)」型【製造業の営業・マーケティング手法】

2-1. プッシュ型とは?

「プッシュ型(攻め型)」とは、自社から積極的にアプローチしてお客さまを動かす手法を指します。

⑦飛び込み営業
文字通り、アポなしで企業受付に飛び込み、見込み顧客を開拓する営業手法です。各営業マンの行動量次第で、電話営業やメールでは辿り着けない決済者層に出会える可能性がある一方、クレームや会社出禁になるリスクもあります。営業マンのメンタルが問われる昔ながらで泥臭い営業手法です。

⑧手紙
「今この時代に手紙?」と思われる方もいるかもしれませんが、デジタルが発展している今だからこそ手紙営業が再注目されています。手紙の工夫次第では、メールよりも開封率は高まります。たとえ営業の文面であっても、綺麗な封筒に入れられ、手書きで書かれていると、「自社のためにこんなに時間やお金を割いてくれたのか」と嬉しいものですよね。手間がかかるというデメリットはありますが、物理的にモノが残るため、決済者に認知してもらえる可能性も高いでしょう。

⑨問い合わせフォーム営業
問い合わせフォーム営業とは、企業HPのお問い合わせフォームに営業文面を送る営業手法です。ほとんどの企業HPには、「お問い合わせ」欄があります。会社名や件名、用件を入力する場所があり、そこに提案文面を入力します。問い合わせフォームの場合、担当者をピンポイントに指名することは出来ませんが、その企業のどなたかに見てもらえます。

⑩電話営業
電話営業とは、企業の代表電話宛に電話をかけ、直接営業する手法です。電話のみで成約を目指すのではなく、商談の約束を取り付けて、商談で成約を目指します。断られるケースが大半ですが、下記3要素次第で、電話営業の成功確率をグッと上げられます。

  • 電話を掛ける件数

  • トークの質(台本・声色・話し方など)

  • 電話を掛ける時間帯

営業先リストと電話さえあればすぐにでもスタートできる一方、電話営業を嫌う企業も一定数おり、強い対応をされる場合も多々あります。

⑪メール営業

メール営業は、文字通りメールを介して営業する手法です。「提案したい企業の担当者のメールアドレスを知らない」という場合は、その会社のinfoメール宛に送るか、LinkedinなどのビジネスSNS上から探す、といった方法で解決できます。また、過去に一度提案したが受注に至らなかった顧客がいる場合は、その担当者の方に再度メールを送ってみるのも良いでしょう。メール営業では、「メールの開封率」と「メールを読んでもらった後の反応率」を攻略すると成功確率が高まります。

⑫郵送物

チラシや広告などの郵送物を先方に送る営業手法です。手紙同様、物理的に手元に郵送物が残るため、何度も目に触れるうちに興味をもってもらえるかもしれません。

「プッシュ型」はこちらから積極的に動くため、場合によっては「どんどん量をこなす営業」に陥りがちですが、ニーズと合致した場合には契約までのスピードが早いというメリットもあります。

2.-2 プッシュ型活用のメリット

  • 短期的にアポイントを獲得しやすい

  • 新製品リリースなど、タイムリーな施策を打ちやすい

  • 数を打つことで潜在ニーズを掘り起こす可能性がある

2-3. 製造業でプッシュ型を成功させるポイント

  • ターゲット選定を慎重に:機械的にリストを作って闇雲にアタックするだけでは効率が落ちる。事前に業種・規模・担当者などを選別すると効果的

  • 適切なタイミングで訴求:年度末や製造ライン刷新時期など、相手企業の状況を踏まえてアプローチすることで成約率が上がる

3.製造業の営業・マーケティングの課題

新規顧客の開拓や既存顧客への深耕が必要だとわかっていても、実際にはいくつもの課題が立ちはだかります。

  1. 既存業務が忙しく、新規に割くリソースが少ない

  2. 製品・技術力は高いのに、うまくアピールができない

  3. 展示会や電話営業に頼りすぎて、成果が安定しない

  4. 社内連携不足:営業部門と技術・開発部門のコミュニケーションが乏しく、顧客対応が遅れてしまう

これらの課題は、「プル型」と「プッシュ型」をうまく組み合わせる体制がないと、いつまでも改善しにくい側面があります。

3-1.製造業の営業・マーケティングにおける課題を解決するには?

1. 営業プロセスの「見える化」

まずは、自社の営業プロセスをステップごとに整理して、**「どこでボトルネックが起きているか」**を把握しましょう。

  • 潜在顧客リストの作成

  • 初回接触~アポ獲得~商談~契約

  • 導入・アフターフォロー

どのステージで成果が伸び悩んでいるのか可視化できれば、対策も明確になります。

2. プル型×プッシュ型のバランスを調整

  • プル型:オウンドメディア、SNS、展示会などで自然な流れで顧客が集まる仕組みを用意

  • プッシュ型:営業リストに基づく電話・訪問、DMの送付など、短期的に成果を狙う施策

一方だけに偏ると成果が出にくいので、両方を上手に運用するチーム体制が重要です。

3. データ活用で戦略的アプローチ

営業活動の結果をデータで管理・分析し、

  • 「どの客層が最も反応がいいか?」

  • 「どの提案資料が商談化につながりやすいか?」
    といった傾向を掴むと、さらに効率が上がります。

社内の営業担当同士が共有できる仕組みを作り、チーム全体でノウハウを蓄積していくことが継続的な成果につながります。

4.なぜ製造業で“今”営業・マーケティングが必要なのか?



1. 競合激化と顧客ニーズの変化

海外企業の台頭やコスト競争が加速する中、差別化が必須の時代になっています。お客さまもインターネットで情報を集めるのが当たり前なので、「自社の強み」をしっかり発信しなければ埋もれてしまいがちです。

2. デジタル化の波に乗る

製造業だからこそ、対面・オフライン重視なところもありますが、DX化やリモートワークの普及で**「オンラインの接点」**がますます重要視されています。
営業・マーケティングの現場でも、デジタルを活用して効率化・可視化を進める企業が増えています。

3. 長期的なリピート受注

製造業の取引は長期にわたるケースが多いですよね。だからこそ**「一度取引が始まれば安定して続く」反面、「最初の契約獲得が難しい」という声を聞きます。
今のうちに
営業・マーケティング体制**を整えておけば、長期的なリピートや口コミ紹介が見込め、業績を安定させやすくなるんです。

5.まとめ

製造業の営業・マーケティング手法は、

  • 「待ち(プル)」型:自然に顧客を引き寄せる

  • 「攻め(プッシュ)」型:積極的に働きかける
    の二軸をうまく掛け合わせることが大きなポイントです。

いずれも一長一短がありますが、適切に組み合わせることで、

  1. 安定的なリード獲得(プル型)

  2. 短期的な新規開拓(プッシュ型)
    の両面から成果を狙えるようになります。

“今”こそ製造業で営業・マーケティングを強化すべき背景には、顧客ニーズや競合環境の変化、そしてデジタル化の波が大きく影響しています。
まずは自社の現状の課題を「見える化」しながら、どのステージで改善が必要かを洗い出してみてください。そこから、プル型とプッシュ型の手法をバランスよく導入していくことで、新規案件の獲得からリピート受注までを着実に伸ばせるはずです。

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